中国北京市にいる公介

中国に興味のある日本の方向けに中国現地ネタ(主に北京)投稿。中国歴10年目突入!!

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2021年度中国政府奨学金合格のコツと流れ

 日本人が中国の大学、大学院に留学するなら押さえておきたいのが中国政府奨学金

 

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僕もかつてこの奨学金を受給しながら留学していたのですが、学費と寮費が免除で生活費が支給され、返済義務もない奨学金になります。

 

今後中国留学される方の参考になればと思い、受給までの流れをまとめてみました。

 

目次

1.申請提出から書類審査合格まで

2.面接選考から最終決定まで

3.最終決定から受給開始まで

 

 

1.申請提出から書類審査合格まで

 CSC電子申請システムへの登録

毎年1月~2月あたりに募集要項が発表されます。最初に中国国家留学基金管理委員会ウェブサイトにて登録作業が必要になります。この作業をしていなかったり、不備があると不合格になるのでご注意してください。また締め切り間近等サイトへのアクセスしづらくなることもあるのでこの作業に関しては時間に余裕を持って行ったほうがいいです。

 

②書類集め

必要な書類は毎年ほぼ同じです。2021年は和文出願書」、「学習計画書」「卒業校学業成績書」、「在籍学業成績書」、「大学卒業証明書」、「大学卒業予定書」、「語学証明」「二名(教授、准教授、講師)からの推薦書」、「パスポートのコピー」となっていますが、毎年必要な書類の種類、文字数、部数、条件、英訳資料の不必要など異なるので、来年以降申請する方は提出前に必ずその年の募集要項を確認してください。

※推薦書は所属する研究室の教授と助教授に書いていただきました。学習計画については第一希望の学校に入学した場合にお世話になるであろう先生と連絡を取り、作成しました。

 
③書類選考合否通知

僕の時は提出期限から一か月後に書類選考合格通知が届きました。面接会場、面接時間、受験番号の書かれた紙も同封されており、面接まで残り1週間ほどでした。服装に関しては特に指定はありませんでしたが、面接当日は受験者のほとんどがスーツでした。

2021年度はオンライン面接のようです。ネットやマイク環境にはご注意を

 

2.面接選考から最終決定まで

 ①面接

会場は年によって異なります。僕が申請した年は文部科学省内で面接選考が行われました。面接時間は専門ごとに割り振られており、僕は工学系グループでした。面接官10人、受験者4~5人ほどのグループ面接で、僕は東京工業大学のダブルディグリープログラムで留学する学生さんらと一緒でした。面接室に入ると面接官の方々から「志望動機」「研究計画」に関する質問がありました。次に「理系なのに中国に留学する理由」「なぜ中国でその研究を行うのか?」「遂行可能なのか?」といった質問があり、その回答内容をもとにいくつか質問されるという感じでした。中国語で質問されることはなく、極端な専門チックな質問もありませんでした。ただ室内の雰囲気はすごく緊迫しており、圧迫されるような口調でぐいぐい質問をされます。2021年はオンライン面接ということで緊迫した室内で面接を受けることはなさそうですが、気を引き締め、ネット環境、マイク環境に十分注意し面接に臨んでください。

※別のグループで面接を受けていた友人は中国語での質問されたそうです。面接の時間10分~20分程でしたが、スタート時間が大幅にずれ込むことがあるため当日は時間に余裕を持たせた方が良いかと思います。

 

②外国人体格検査表

書類選考合格者は2021年3月26日(金)までにCSC電子申請システムへアップロードとのこと。この外国人体格検査表は日本、中国の国公立病院、日中友好病院で受けたものでないといけないので注意してください。費用は病院によってばらつきがあり2万~3万ほどになります。検査をするには事前に予約が必要であったり、当日検査結果を受け取れないところもあるようです。書類選考合格通知が来る前に下調べしておいたほうが良いです。ちなみに僕は当時福岡に住んでいましたが「価格が相場の中では安い」「予約不要」「当日検査結果の受け取り可」な「佐賀県医療センター好生館」に行きました。

面接選考合格者は、2021 年 3 月 31 日(水)無犯罪経歴確約書(所定用紙)を印刷・直筆で署名しアップする必要があるとのこと

 

③中国政府奨学金格通

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その後、8月に中国政府奨学金格通知、入学校(第一志望)の通知書と中国政府奨学金合格者、日中友好協会奨学金合格者パーティーのお知らせが送られてきました。

※2021年は7月上旬に通知予定とのこと。パーティーの参加費は無料でした。僕は当日予定が入っていたため参加しませんでしたが、そう何度も経験できる事ではないので食事と留学同期の観察程度の気軽な気持ちで参加するのもありかと思います。

 

3.最終決定から受給開始まで

初めての奨学金の給付時期は学校によって異なります。僕の通っていた清華大学の場合は入学1カ月後より給付が始まりました。友人の通う大学では入学してすぐは留学生課が立て替える形で渡されたようです。ですので中国政府奨学金で留学される方は最初の一か月ちょっと過ごせるくらいの資金は用意しておいたほうがいいかもしれません。

※入学シーズンは大学内や付近の銀行は込み合うことが予想されますので、銀行カードを作成される方、両替をされる方は早めにしておいた方が良いでしょう。

4.最後に

自分の周りには中国政府奨学金を受給し、留学した人してる人はそこそこいますが、中国語があまりうまくなかったり、Fラン大学出身の人も普通にいます。ですので面接時に高学歴で日本語と中国語が流暢な人がいたとしても不合格だと思って落ち込んだりしないでいいと思います。それより、中国に留学して何をするか?きちんと実行できるだけの計画や裏をとっているのか?提出した書類に書かれていることと面接での受け答えに矛盾がないか?提出時間や集合時間をきちんと守れているか?書類の日本語は正しいか?など基本的なことの方が大事なのかもしれません。

※ちなみに噂レベルですが、大半は書類選考で絞られるそうです。ですので書類選考を通過した方は自信をもって圧迫面接選考の方を乗り越えてください。