中国北京市にいる公介

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中国版Clubhouseが続々と登場!?中国の音声SNSに関する最新情報まとめ

日本でも話題となった米国の招待制音声SNS「Clubhouse」。

中国大陸では2月8日よりアクセスができなくなり話題となっていました。

 

しかしながらこれまで中国といえば、中国大陸内で使用できない海外サービスが出てくれば、代替可能なサービスが登場し、中国人に合った形で根付いていくというのが当然の流れ。

 

 というわけで、今回は現在中国現地でささやかれている中国版Clubhouse情報についてお話します。

 

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目次

1.Clubhouseとは

2.中国でのClubhouseへの反応

3.実は中国にもすでにあった!?

4.中国版Clubhouseアプリ情報

5.最後に

 

1.Clubhouseとは

 Clubhouseとは、2020年春米国から始まった招待制音声SNSです。ユーザー同士の音声を配信したり、聞いたり、話に入ったりすることができます。リアルタイムの音声配信ですが配信をスケジューリングできるため、わかりやすく例えるなら、ラジオ配信に大量のリスナーが割り込んでしゃべりこんだり、それを聞くことのできる機能が追加されたSNSといったところでしょう。さらに日本で10数年前に流行ったmixiと同様、利用にはClubhouseユーザーの招待が必要ということで、日本では2021年1月末からTwitterFacebookなどのSNSで「Clubhouse招待できます」「Clubhouse招待してください」といった投稿が多くみられ、メルカリなどでClubhouse招待枠を販売する人もおられたようです。その他音声配信を録音したり口外してはいけなかったり、招待してもらう為には相手に電話番号を伝えなければいけなかったりなど非常にユニークなSNSです。

 

ポイント

・米国から始まった招待制音声SNS

・招待を受けるためには電話番号を伝える必要がある

日本では2021年に入ってから話題になっている

 

 

2.中国でのClubhouseへの反応

 僕の周囲の話や反応によれば、中国で話題となっていた時期も日本とほぼ同時期です。中国SNS内で利用している人たちの投稿や中国ECでの招待枠販売なども目にしました。ただし中国大陸ではHuaweiOPPOのような中国ブランドのアンドロイドスマホユーザーが多く、アップルユーザーであっても中国大陸のAPP storeではそもそもClubhouseのアプリをインストールできなかったため海外のAPP storeでインストールする必要があるなど、アクセス不可となる前から中国人ユーザーにとって非常に敷居の高いアプリでした。そのせいもあって僕の知り合いの中で中国国内SNSしか利用しないような人たちはClubhouseの存在すら知らず、それどころか中国にはすでにClubhouseみたいなSNSはあるとの声が聞かれたほどです。

 ちなみに中国大陸では2月8日よりClubhouseのアクセス不可となっています。現在はVPNを使用することでサービス自体の利用をすることは可能ですが、中国大陸の電話番号を使用したログインも不可となっているため現時点で中国市場でのClubhouseユーザー拡大は厳しいかと思われます。

 

ポイント

・中国大陸では2月8日以降Clubhouseのアクセスができなくなっている

・2月8日以降中国大陸の電話番号を使用したログインもできない

・アクセス不可となる前から中国人がClubhouseを利用する敷居が高かった

 

 

3.実は中国にもすでにあった!?

 

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 実は中国でも、猛烈に人気になっていないだけで、Clubhouseのような音声SNSは前から存在します。一部の中国SNSマニアらは中国版club houseとして今年中国検索エンジン大手の百度が買収した中国ライブ配信プラットフォームYYの「YY語言」を挙げたりしてますが、その他「语玩」「鱼丸星球」「鱼声」など、语音交友(音声マッチング)アプリが複数存在します。また「花椒直播」というライブ配信アプリもサブ機能としてClubhouseのような形式で音声ライブ配信もできます。よって今回のClubhouseの件を受け、次に中国に出てくる音声SNSというものに注目が集まっているし、今後は新規の音声SNSだけでなく中国の既存の音声SNSライブ配信機能を持つSNSも仕掛けてくると思われます。

 

4.中国版Clubhouseアプリ情報

 もちろんClubhouseの人気を受け、後に続く流れも中国では見受けられます。ここではその一部を紹介します。

 

 ①Clubhorse

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 2月19日にウェイボーやTwitterで話題となるも、あらゆる点でClubhouseと激似すぎて中国でBANされてしまった中国の音声SNS北京市の微米创想科技有限公司がリリースしたもので、中国大人気メッセージアプリWechat内のミニプログラムなため新たなアプリのインストールや新規登録が不要で招待制でないため利用するまでの敷居が低いという特徴がありました。

 

 ②对话吧

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2月11日よりアップルストアにて北京能力技术有限公司がリリースした音声SNSアプリ。現時点では機能やレイアウトはClubhouseに近く、招待制です。招待コードがない場合はアカウントの予約作成のみ可能。

 

③Meet club

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中国大手IT企業アリババが現在内部テスト中の音声SNSアプリと噂されるアプリ。中国SNS上にはそれらしきスクリーンショット画像が見られるが真偽は謎。

 

5.最後に

  中国SNSといえば海外SNSの代替SNSだと考えられる方もいるかもしれませんが、近年は必ずしもそうでないケースが増えてきています。また中国で力をつけたSNSサービスが海外へ進出するケースも出てきてますので、音声SNSに関しても今後の行方について注目していきたいところです。